重要事項:AppleのオペレーティングシステムmacOS Sierra (10.12)以降は、弊社の現行オーディオデバイスの完全互換と安定性の確保により本記事に記述の問題を防ぐものとなるため、OS X 10.9から10.11ユーザー様は入手可能な最新のmacOSにアップデートすることをお勧めします。
オペレーティングシステムOS X 10.9(稀)、OS X 10.10(不定期再現)、OS X 10.11(他のバージョンと比較して最も発生頻度が高い)環境下において、弊社製品だけでなく、サードパーティ製品のオーディオ信号に影響を与える既知の問題があります。
症状
症状として以下のものが挙げられます:
- アプリケーション内でオーディオ再生中(スクラッチ認定インターフェースを介してTraktorのタイムコードヴァイナル/CDを高頻度で使用時)、オーディオ信号が突然3秒ほど落ちてしまう。
- Traktorのタイムコード使用時、初回の音飛びの後にタイムコード信号に約0.5秒ほどの遅延が生じる。
- システムオーディオやオーディオアプリケーション内でのオーディオ再生中、出力サウンドが徐々に歪んでいってしまう。
- 他の症状としては、オーディオにノイズが混じったり、音飛びがランダムに発生するなどがあります。
この問題は、「クラスコンプライアント」と旧製品の特定のドライバの両方で発生することが確認されています。注意:こちらの記事で、すべてのクラスコンプライアントとドライバを必要とするデバイスのリストをご確認ください。この問題に関しては最新のOS Xバージョンのリリース以降、サードパーティメーカーを含む様々なソースからの報告が増えています。
先制措置
OS X 10.9, 10.10, 10.11システムにおいては、オーディオパフォーマンスの問題を防ぐために以下の項目を確認していただくことを強くお勧めいたします:
- こちらの記事の「Wi-FiとBluetooth」に記載の通り、WiFiとBluetooth接続を無効にします。LAN接続している場合は、ネットワークケーブルを取り外してください。
- AppNap機能を全体的に無効にします。Googleなどの検索エンジンで検索して、無効化する手順をご確認ください。
- オーディオアプリケーションを使用する前にコンピュータを再起動する。
- オーディオアプリケーションでミックスやパフォーマンスを行う間は、いかなる他のアプリケーションも起動しない。また、セッション中はフルスクリーンモードにするなどして、オーディオアプリケーションを常に最前面に表示させる。
- 可能であれば、USB専用のポートを備えたMacBookを使用する。適切なUSBポートを識別する方法は、こちらの記事の「USB接続」をご参照ください。
CoreAudioドライバを修復する
弊社製品のいずれかを操作中に前述したオーディオパフォーマンスの問題が発生した場合、CoreAudioドライバのリセットで問題を改善できる可能性があります:
- NIアプリケーションのオーディオ設定を開き(Traktorの場合はPreferencesにあるAudio Setupメニュー)、Latencyスライダーを移動して数値を変更し、元の数値に戻します。
- オーディオインターフェースを接続しなおすことでオーディオ信号を復旧させることも可能ですが、この場合、オーディオ再生が即座にコンピュータの内蔵オーディオに切り替わってしまうため、アプリケーションのクラッシュやフリーズの要因となってしまう場合があります。