この記事では、MASCHINE 2を使用している際、パフォーマンスの問題(オーディオのノイズ、ソフトウェアのフリーズなど)が生じた場合に役立つ情報をご提供します。 MASCHINE 2では、Browserのプリセットリストから多種多様のSoundをProjectにロードすることができます。各Soundは1つまたは複数のプラグインから構成されています。下図のスクリーンショットでは、ブラウザのSoundsセクションからAccordionプリセットをロードしています。ご覧の通り、これは3つのプラグイン:Sampler、EQ、Metaverbで構成されています。
プラグインエンジンとパフォーマンス
MASCHINEのブラウザ上ではすべてのプリセットが同じように見えますが、プラグインのエンジンに依って、コンピュータのパフォーマンスに与える影響は異なります。 例えば、MASCHINEライブラリのSoundsは、基本的にMASCHINEの内蔵サンプラープラグインが処理するワンショットサンプルをベースとしています。この種類のサウンドは、CPUの負荷やメモリ消費の要因とはならないため、顕著なパフォーマンスの問題なしに多くのサウンドを使用できます。 一方、ブラウザ内のInstrumentカテゴリにあるSoundsは複雑な処理で構成されているため、CPU負荷の要因となる可能性があります。これはMONARK、RAZOR、ROUNDSなどのようなREAKTORインストゥルメンツや、シンセサイザーサウンドベースのMASSIVEなどに該当します。 KONTAKTインストゥルメンツがベースのSoundsは、様々な多数のサンプルで構成されているために大容量のメモリ領域を必要とし、またCPU負荷の要因となるため急速にコンピュータの限界に到達してしまいます。 これはWest Africa、Session StringsなどのKONTAKTライブラリに該当します。 また一部のエフェクト - 特にリバーブはリアルタイムで非常に複雑なアルゴリズムの計算を必要とするため、システムの負荷を増大させてしまいます。そのため、これらは合理的に使用する必要があります。
パフォーマンスの問題を回避する
一般的に、高速なCPUと多くのメモリを搭載したコンピュータでは、低速で少ないメモリを搭載したコンピュータよりも多くのSoundsを使用できるため、ご使用コンピュータのスペックによっては、パフォーマンスの問題なしにMASCHINEのプロジェクトで多数様々な種類のSoundsを使用できますが、リアルタイムのオーディオ処理はシステム設定やコンピュータのハードウェアコンポーネントを含む、複数の要因に依存するものであることにご注意下さい。 処理能力の問題が生じた際、最初に行うステップは、リアルタイムオーディオ処理のためにコンピュータを最適化することです。最適化の方法は、この記事の下部にある関連記事セクションにリンクされた記事をご参照下さい。 リアルタイムオーディオ処理の最適化を行った後は、MASCHINEプロジェクトの過負荷を回避するための追加のステップがあります。MASCHINEでは特定のSoundsやGroup全体を、オーディオとして書き出すことが可能です。これは使用していたSoundsがREAKTORのように複雑なプラグインエンジンであった場合、劇的に処理の負荷を減らします。使用していたSoundsが、重いKONTAKTライブラリである場合は、メモリ領域を解放します。これを行うには、こちらの動画をご参照ください。
クラウドストレージに関する注意事項
コンテンツ、プロジェクト、サンプルをクラウドドライブと同期すると、パフォーマンスの問題が発生する可能性があります。 コンテンツをクラウドドライブにバックアップすることは可能ですが、リアルタイム同期を構成することは推奨されません。 コンテンツ、プロジェクト、サンプルの同期は、MASCHINEアプリケーションが使用されていない時にのみ行う必要があります。