この記事ではTRAKTOR のPreferences にあるController Manager の設定方法や機能についてご案内します。Controller Manager では、コントローラーマッピングの作成、編集、インポート、エクスポートをすることができます。コントローラーマッピングとは、ハードウェアMIDIコントローラーのノブ、フェーダー、ボタン、エンコーダを、TRAKTOR ソフトウェアの機能とを関連づけることにより、動作を確立する機能です。つまりユーザー独自にソフトウェアの各機能を、ハードウェアコントローラーの1つまたは複数
に対してマッピングすることができます。 Device Setup ではコントローラーマッピングやDevices を総合的に管理することができます。現在選択されているDevice の個々のコントロールはAssignment Table に追加されます。さらに、Mapping Details 画面で、各コマンドの動作やその他のプロパティを設定することができます。 Controller Manager で行ったすべての変更は、即座に有効になります。つまりコントローラーを設定している間、設定画面を開いたままTRAKTORメイン画面も同時に開き、追加した機能を確認しながら設定をすすめることができます。Preferences ウインドウの端をドラッグすれば、ウインドウサイズを変更することもできます。注意:TRAKTOR READY コントローラーをお持ちの場合は、Setup Wizard より自動的に定義済みマッピングをロードする方法をおすすめします。詳しくはこちらの記事をご参照ください。
Device Setup
このセクションでは、各デバイス(コンピュータのキーボード、MIDIコントローラー、(Advanced) HID コントローラー)用のマッピングを管理し、基本的なプロパティを設定することができます。このセクションは、下記のメニューとサブメニューで構成されています:
- Device: Controller Manager では、コントローラーマッピングのことをDevice と呼びます。このフィールドでは編集するマッピングをリストから選択します。ここで選択したものだけが有効になっているわけではありません。全てのマッピングはIn-Port とOut-Port (後ほど説明します)をNone に設定していない限り、常に有効です。言い換えれば、Device リストで現在選択されているマッピングは、現在編集可能ではありますが、リストに含まれるその他のマッピングファイルも同時に有効であるということになります。
注意:リストに使用していないマッピングがある場合、MIDI信号やMIDIイベントの誤動作を防ぐため、ポートをNone に設定しておくことをおすすめします。
- In-Port: 選択したマッピングのMIDI input ポートを定義します。デフォルトではAll Ports に設定されていますので、MIDIコントローラーやMIDIインターフェースのMIDI input を正しく選択してください。同じコンピュータ上の2つのソフトウェア間で仮想MIDIポートを使用している場合は、仮想(virtual) MIDIポートを選択することもできます。
- Out-Port: 選択されたマッピングのMIDI output ポートを定義します。デフォルトではAll Ports に設定されていますので、MIDIコントローラーやMIDIインターフェースのMIDI output を正しく選択してください。同じコンピュータ上の2つのソフトウェア間で仮想MIDIポートを使用している場合は、仮想(virtual) MIDIポートを選択することもできます。
- Device Target: 現在選択されているDevice 用のTRAKTOR ソフトウェアインターフェースのデフォルトのターゲットを選択します。Deck A から D、Focus が選択可能です。(つまり、現在のターゲットはTRAKTOR メイン画面に表示されている現在アクティブなセクション/デッキに一時的に定義されている、ということになります。)この設定は、個々のマッピングにおいてMapping Details のAssignment でターゲットを指定した場合、対応する設定によって上書きされる場合があります。(下記をご参照ください)
- Add...: クリックするとドロップダウンメニューが開き、Device リストに新しいマッピングを追加するための様々なオプションが選択できます。
- Generic keyboard: コンピュータのキーボード用に、キーを割り当てるための空のマッピングを作成します。
- Generic MIDI: ハードウェアMIDIコントローラーを割り当てるための空のマッピングを作成します。
- Import: ここでDevice リストにマッピングを追加することができます。Device リストに既に存在するマッピングは、上書きや削除されることはありません。この操作は、常に新しいDevice を作成するので、同時にそれら全てを使用したくない場合は、Device リスト内の他のマッピングを削除する必要があります。
- Edit...: Device リストで現在選択されているマッピングを編集するドロップダウンメニューが表示されます。
- Edit Comment: マッピングにコメントを追加します。これはDevice リストでマッピング名の先頭に表示されます。マッピングをカスタマイズする際、必要に応じてこの機能をお使いください。
- Duplicate: 現在選択されているマッピングを複製します。複製されたものは、Device リストに追加されます。
- Export: 任意の保存先に、現在選択されているマッピングをエクスポートすることができます。マッピングファイルの拡張子は'.tsi' です。
- Delete: 現在選択されているマッピングを削除します。
- AB > CD: Deck A からDeck Cへ、 Deck B からDeck D へ、全てのアサインを切り替えます。
- AB > AC: Deck A のアサインは保持しますが、Deck B からDeck C へのアサインを切り替えます。
- AB > BD: Deck A からDeck Bへ、 Deck B からDeck D へ、全てのアサインを切り替えます。
- Modifier State: 選択中のマッピングにおける、8つのModifier の現在設定値を表示します。Modifier を設定する際、特に意図した通りに動作しない場合には、何の値がModifier に現在設定されているのかを知ることが重要です。
Assignment Table
Assignment Table リスト は、現在Device リストから選択しているマッピングのすべての割り当てを表示します。ここでは MIDIコントローラー(またはコンピュータのキーボード)をTRAKTORソフトウェアのどの機能に割り当てるのか、設定することができます。Assignment Table 各行がそれぞれのマッピングの割り当てを表示します。
注意: Assignment Table 列の見出しをクリックすると表を並べ替えることができます。マッピングが多数ある場合はこの方法で表を見やすくすることができます。また、何か特定の文字で始まるような適切なComment を入力しておくことで、後の並べ替えがしやすくなり、ある属性のものだけをグループ化したように見せる、といった使い方もできます。
Assignment Table の概要
Assignment Table に表示されている8つの列は、マッピングを作成する際、最も重要な情報を表します:
- Control: TRAKTOR でトリガーされるControl(動作の種類や機能)の名前を表します。以下に説明する Add In... やAdd Out... ボタンからControl を追加することができます。
- I/O: 割り当てたControl をINPUT として使用するのか、OUTPUT として使用するのかを表します。INPUT はMIDI コントローラーの動作をTRAKTOR に割り当てる場合に使用します。OUTPUT はTRAKTOR からの信号によってMIDI コントローラーのLEDを光らせるなど、MIDI コントローラーを反応させたい場合に使用します。
- Assignment:TraktorでのControl 対象を表します。Assignment を変更する方法につきましては、後述のMapping Details の項目をお読みください。
- Mode: Mapping Details で設定した Interaction Mode を表します。選択可能なモードは選択したハードウェアコントローラーによって異なります。Interaction Mode について、後述のMapping Details の項目をお読みください。
- Mapped to: マッピングの割り当て先(INPUTコントロールのコントロールソースまたはOUTPUT コントロールの対象)を表します。設定値は、MIDI チャンネルとCCナンバー (Channel.CC)、またはMIDIチャンネルとノートナンバー(Channel.Note) という形式で表示されます。NHLプロトコルをサポートしているデバイス(TRAKTOR コントロールハードウェア全製品、HIDプロトコルをサポートしているPioneer、Denon 等の製品)のマッピングはMapped to の項目にはそのコントロールの名称(例:Left.Jog.Encoder、A.CUE など)が表示されます。(上のスクリーンショットをご参照ください。)
- Cond1、Cond2: Mapping Details で設定するModifier Conditions の設定値を表します。
- Comment: コメントを入力することができます。後でわかりやすいようにカスタムマッピングの内容をComment 欄に入力しておくことをおすすめします。
Assignment Table の機能
Assignment Table には、マッピングを追加、複製、削除するための4つのボタンがあります。各ボタンの名前と機能は以下のとおりです。
- Add In...: MIDI input Control を新たに追加します。追加されたマッピングはAssignment Table に新しい行として追加されます。Add In... をクリックすると、選択可能なControl がドロップダウンメニューに表示されます。例えば、Add In... > DeckCommon > Loop > Loop Active On を追加すると、デッキにロードされた曲のループをアクティブにするというINPUTコントロールを追加したことになります。対象となるデッキはDevice Setup セクションのDevice Target か、このControl のMapping Details セクションのAssignment (詳しくは後ほど)で決定されます。
- Add Out...: MIDI output Control を新たに追加します。追加されたマッピングはAssignment Table に新しい行として追加されます。Add Out... をクリックすると、選択可能なControl がドロップダウンメニューに表示されます。たとえば、Add Out... >Deck Common > Loop > Loop Active On を追加すると、対象のデッキでループをアクティブにした時、MIDIメッセージフィードバックをコントローラーに送るというOUTPUTコントロールを追加したことになります。
注意:Add In... / Add Out... メニューの詳細な情報につきましては、TRAKTOR マニュアル Chapter 20 をご参照ください。
- Duplicate: 現在選択しているマッピング割り当てを複製します。Assignment Table に複製されたマッピングが新たな行として表示されます。
- Delete: 現在選択しているマッピング割り当てを削除します。削除するとAssignmentTable に表示されなくなります。
Assignment Table で現在選択しているマッピングは、黄色のハイライトで表示されます。選択しているマッピングと同じMapped to のソースに割り当てられている別のControl がある場合は、薄い黄色のハイライトで表示されます。これはマッピングが多数ある場合、デバッグするのに有効です。
Device Mapping
Device Mapping エリアでは、Assignment Table で現在選択しているControl(またはTRAKTOR の機能)に対して、デバイスのコントローラーを割り当てることができます。
- Learn: この機能はMIDIコントローラー、コンピュータのキーボード、またはHIDデバイスのコントローラーに対して有効です。押す、回す、または動かすという動作によって、現在選択しているControl に対してデバイスのコントローラーが自動的に割り当てられます。Learn 機能を使うと動かしたツマミなどのMIDIソース(*Channel.CC* または*Channel.Note*) が自動的に認識され、現在選択しているControl に自動的に割り当てられます。Learn をクリックし、黄色くハイライトさせてください。次に、割り当てたいコントローラーを押す、回す、または動かします。すると、コントローラーは自動認識されLearn ボタン右側のドロップダウンメニューに自動的にその名前が表示されます。Learn モードは再度Learn ボタンをクリックするまで有効ですので、複数のControl に連続して設定を行うこともできます。設定ができたら、必ずLearn を再度クリックして無効にしてください。有効のままだと、不要なマッピングが作成されてしまうおそれがあります。
- Assignment drop-down: 手動でデバイスのコントローラーを選択することができます。TRAKTOR からデバイスのLED を光らせるといった、MIDI output Control を設定する場合、このドロップダウンメニューから対象のコントローラーを選択してください。MIDI CCナンバー、Noteナンバー、ピッチベンドといった設定可能なマッピングは、MIDIの16チャンネルいずれにもアサインできます。マッピングが動作しない場合は、MIDIコントローラーのどのMIDIチャンネルがMIDIデータ送受信のために設定されているか確認してください。これは通常、すべてのMIDI デバイスで設定可能です。
注意:各コントローラーに割り当てられているMIDIコントロールチェンジナンバー、Noteナンバー対照表は、MIDIコントローラーのマニュアルをご参照ください。多くの場合、インプット・アウトプットメッセージは同じですが、まれにいくつかのケースでは、インプット・アウトプットメッセージが異なる場合があります。これは各メーカーのハードウェアやドライバの仕様によりますので、ご注意ください。
- Reset: Assignment をリセットします。
- Comment: コメントを入力することができます。コメントはAssignment Table のComment フィールドに表示されます。
Mapping Details
Modifier Conditions
Modifier は、Control タイプのひとつですが、これを定義することによって、Shiftを押しながら何かを押すなど、キーの組み合わせによって異なる動作をさせることが可能になります。Modifier 設定値はハードウェアコントローラーのタイプによって、0から9までの値を設定することができます。現在のModifier 設定値はModifier State セクションに表示されます。Modifier Conditions 設定にて、Modifier とその設定値をマッピング割り当て条件として定義することができます。Control はすべての条件が満たされている場合のみアクティブになります。これによって、ひとつのコントローラーに対して、異なったマッピングをアサインすることができます。どのマッピングが動作するのかは、現在のModifier の値によって決定されます。 例えば、Shiftボタンを押している間だけ違うマッピング割り当てを有効にしたり、何かのキーを押してオン・オフを切り替え(Toggle)、違うマッピング割り当てを有効にするといった使い方ができます。この方法によって、コントローラーの数に制限がある場合でも、コントローラーの機能を拡張することが可能になります。 上記のスクリーンショットでは、選択したマッピングのModifier の条件が次のように設定されています:Modifier M1 のValueが0、Modifier M2 のValueが1 の時(M1=0 かつ M2=1)、このマッピングは動作します。Modifier の値を変化させるためには、相当するModifier Controls (M1...M8) がコントローラーに割り当てられている必要があります。コントローラーを割り当てるには、Assignment Table の Add In.../ Add Out... > Modifier # で追加します。
注意:Modifier を使用した設定例はこの記事の最後をご参照ください。Modifier の設定はやや複雑なため、うまく動作しない場合、後のトラブルシューティングが難しくなります。Modifier を設定する前にModifier の機能を理解した上で設定を行ってください。Modifier Conditions の設定はオプションです。カスタムマッピングをシンプルに作成するためにも、Modifier は必要でない場合は設定しなくてもかまいません。
動作コントロールとマッピングアサイン
Mapping Details 下部のセクションでは、次の設定を行うことができます。これらの項目は、デバイスのコントローラーがどのように動作をするかを設定できます。
- Type of Controller: 割り当てたい機能に適したコントローラータイプを選択します。例えば、Play/Pause はButton に割り当てる、Filter Adjust やVolume Adjust はFader / Knob タイプのコントローラーに割り当てるのが通常です。
- Button: ボタンやスイッチに割り当てる場合に選択します。
- Fader / Knob: ツマミ、フェーダーなど、アナログポテンショメータータイプの標準的なデバイスを割り当てる場合に選択します。
- Encoder: (最小/最大ポジションを持たないデジタルタイプの)エンドレスエンコーダーに割り当てる場合に選択します。
- Interaction Mode: 使用可能なオプションは、Type of Controller だけでなく、現在選択されているマッピング割り当てのコントロールターゲットによっても異なります。たとえば、Play/Pause でType of Controller がButton の場合、Interaction Mode はToggle, Hold またはDirect から選択できます。また、Tempo control でType of Controller がButton の場合、Interaction ModeはDirect, Inc, Dec またはReset から選択できます。
- Interaction Mode (Button の場合に表示されます): Type of Controller がButton の場合、選択可能なものは以下のとおりです。
- Toggle: ボタンを押すたびにオン、オフが切り替わります。
- Hold: ボタンを押している間だけその機能が有効になり、ボタンを離すとその機能が無効になります。
- Direct: ボタンを押すと、Button Options のSet to value で設定した値が有効になります。
たとえば、Volume Adjust をボタンにアサインします。Interaction Mode をDirect にし、Set to value に特定のVolume レベルを設定しておきます。ボタンを押すと、ここで設定したボリュームに常にジャンプします。たとえば1.000 と設定しておくと、ボタンを押した時、ボリュームがすぐに最大値になる、という動きになります。 - Inc: ボタンを押すたびに値が増加します。例えば、Deck Volume やPitch Fader などのアサインに使用します。
- Dec: ボタンを押すたびに値が減少します。例えば、Deck Volume やPitch Fader などのアサインに使用します。
- Reset: ボタンを押すと値がリセットされます。(TRAKTORでマウスのダブルクリックによって値をリセットする、という動作と同じです。)例えば、Deck Volume やPitch Fader などの値をリセットしたい場合のアサインに使用します。
- Interaction Mode (Button の場合に表示されます): Type of Controller がButton の場合、選択可能なものは以下のとおりです。
- Interaction Mode (Fader / Knob またはEncoder の場合に表示されます): Type of Controller がFader / Knob に設定されているか、Encoder に設定されているかによって、選択可能な2つのオプションが異なります。
- Direct: コントローラーのポジションとTRAKTORアプリケーション内の値は常に一致します。標準的なフェーダー、最大/最小値を持つ標準的なロータリーツマミ(アナログポテンショメータータイプ)を割り当てる場合に選択します。
- Relative: コントローラーのポジションはTRAKTORの現在の値に相対的に従います。エンドレスタイプのツマミ(デジタルエンコーダー)を割り当てる場合に選択します。標準的なロータリーツマミでこのモードを使用している場合は、TRAKTOR 機能の制御可能範囲は、エンコーダの感度と解像度だけでなく、その初期値によって決定されます。例えばRelative モードの一般的な使用方法としては、高解像度でのピッチフェーダーコントロールのために使用することができます。これはSync 機能を使用し、Sync によって決定された位置に加えて、ピッチフェーダーを精密に制御することができます。
注意:コントローラーをDirect、Absolute のどちらに設定するかは、そのハードウェアの仕様によって異なるため、どちらか不明な場合は、両方の設定をお試しください。
- Assignment: TRAKTORのどのパラメーターに適用されるのか設定します。
- Device Target: Device Setup セクションで定義されたDevice Target に適用する場合に設定します。
- Deck A からD: 特定のデッキだけに適用します。
- FX Unit 1 から4: 特定のFXユニットだけに適用します。
- Remix Deck 1 から4, Slot 1 から4: 特定のRemix Deck Slot だけに適用します。
- Global: TRAKTORインターフェース全体に影響を与えます。特定のデッキやFXユニットに関連しない、ブラウザ、ループレコーダー、Modifier などに適用します。
Button Options
このセクションは、Type of Controller がButton に設定されている場合のみ表示されます。ここでは、選択した割り当ての動作をさらに細かく設定することが出来ます。これらのオプションは、 選択されているInteraction Mode や Control によって異なります。一般的な共通オプションは下記のものです。
- Set to value (Interaction Mode がDirect の場合に表示されます): ボタンを押した時にリコールする値を設定します。 設定可能な範囲は選択したTRAKTOR のコントロールに依存します。コントロールによって、整数値のみ設定可能なもの、小数点以下の値まで設定できるものがあります。
- Invert (Interaction Mode がToggle または Hold の場合に表示されます): 動作を反転させます。 例えば、コントローラーのボタンやコンピュータのキーボードを離したときにTRAKTOR のボタンが押された状態になる、といった設定をする場合に使用します。
- Auto Repeat (Interaction Mode が Inc または Dec の場合に表示されます): ボタンを押している間、その動作を繰り返します。このオプションは特定のコントロールに対してのみ使用可能です。
例えば、Browser > List > Select Up/Down というInput コントロールの場合、Type of Controller をButton に、Interaction Mode を Inc にし、Auto Repeat を有効にします。すると、ボタンを押した時、カーソルはトラックリストを自動的にスクロールします。(リスト内のステップ毎にボタンを押す必要はありません。) - Resolution (Interaction Mode がInc または Dec の場合に表示されます): ボタンを押すたびに変化する値の解像度を設定します。
Fader / Knob
このセクションは、Type of Controller がFader / Knob に設定されている場合のみ、表示されます。ここでは、選択した割り当ての動作をさらに細かく設定することが出来ます。これらのオプションは、 選択されているInteraction Mode や Control によって異なります。一般的な共通オプションは下記のものです。
- Soft Takeover (Interaction Mode がDirect の場合に表示されます): TRAKTORの値とコントローラーの現在の値が違う場合、TRAKTORはそれを一致させようとしますが、その際、急激に値が変化しないように機能します。例えば、Filter がTRAKTORの画面では-50% になっているのに、コントローラーのツマミがFilter 全開になっているとします。ここからツマミを動かした場合、Soft Takeover が無効であれば、TRAKTORのFilter の値は、コントローラーの値にまでジャンプしてしまいます。Soft Takeover が有効であれば、ツマミをTRAKTORの画面に一致した位置に動かすまでの間、TRAKTORの設定値がキープされ、TRAKTORの値とコントローラーのツマミの値が一致したところで、制御が引き継がれます。
- Invert (Interaction Mode がDirect または Relative の場合に表示されます): 動作を反転させます。 例えば、最大値と最小値を逆にする場合に使用します。
Rotary Encoder
このセクションは、Type of Controller がEncoder に設定されている場合のみ表示されます。(また、Type of Controller をFader / Knob に、Interaction mode をRelative にした時もこれらのオプションが表示されます。)ここでは、選択した割り当ての動作をさらに細かく設定することが出来ます。これらのオプションは、 選択されているInteraction Mode や Control によって異なります。一般的な共通オプションは下記のものです。
- Rotary Sensitivity (Interaction Mode がRelative の場合に表示されます): 値を変化させる感度を調節できます。この設定はコントローラーの利用可能な解像度に影響を与えます。
- Rotary Acceleration (Interaction Mode がRelative の場合に表示されます): 値を変化させる加速度を調節できます。通常は0% に設定しておいて問題ありません。値を上げると、コントローラーを速く動かした場合は、TRAKTOR の値の変化も速くなる、といった動きになります。
- Invert (Interaction Mode がDirect または Relative の場合に表示されます): 動作を反転させます。 例えば、最大値と最小値を逆にする場合に使用します。
Modifier を使用したマッピング作成例
以下は、Modifier を使用した基本的なマッピング作成例です。ここでは、MIDI Controller のボタンにPlay/Pause を割り当て、それがDeck A またはDeck BのPlay/Pause ができるようにします。操作対象の2つのデッキを切り替えるために、’Modifier toggle’ ボタンを設定します。Modifier toggle ボタンを、2つのデッキの切り替えとして使用します。Step 1 では、'Modifier toggle' ボタンを作成する方法をご案内します。'Modifier toggle' を使用すると、そのボタンを押した時だけ違うマッピングを動作させることができます。Step 2 では、Modifier をDeck Play/Pause ボタンのDeck A と Deck B の切り替えに設定する方法をご案内します。
Step 1: 'Modifier toggle' ボタンを作成する
- Add In... をクリックし、ドロップダウンリストよりModifier > Modifier #1 を選択します。
- Learn モードに入り、MIDI コントローラーのボタンを押し、アサインします。
- Mapping Details と Button Options セクションを次のように設定します:
- Assignment Table でModifier がまだ選択されていることを確認し、Duplicate ボタンをクリックします。
- Learn 機能がまだ有効であることを確認し、同じMIDI コントローラーのボタンを再度押してください。こちらにもModifier #1 が設定されます。
- Learn をオフにします。
- 複製したほうのModifier #1 で、Modifier Conditions を M1 = 0 (1ではなく) に、Set to value を 1 (0ではなく) に設定します。
- 'Modifier toggle' ボタンがこれで作成できました。Modifier State セクションのModifier value が、コントローラーのボタンを押すたびに0と1が切り替わることをご確認ください。
Step 2: Modifier をDeck Play/Pause ボタンのDeck A と Deck B の切り替えに設定する
- Add In... をクリックし、ドロップダウンリストよりDeck Common > Play/Pause を選択します。
- Learn モードに入り、MIDI コントローラーのボタンを押し、アサインします。(この時、Modifier #1 に割り当てたボタンとは違うボタンをアサインしてください。)
- Mapping Details セクションを次のように設定します:
- Assignment Table でPlay/Pause がまだ選択されていることを確認し、Duplicate ボタンをクリックします。
- Learn 機能がまだ有効であることを確認し、同じMIDI コントローラーのボタンを再度押してください。こちらにもPlay/Pause が設定されます。
- 複製したほうのPlay/Pause で、Modifier Conditions を M1 = 1 (0ではなく) に、Assignment を Deck B (Deck A ではなく)に設定します。
- Assignment Table はこのようになります:
- これでマッピングが作成できました。Play/Pause に割り当てたボタンを押すことで、PlayとPause を操作することができ、対象のデッキは'Modifier toggle' に割り当てたボタンで切り替えることができます。