全てのNIコントローラは「Native」データ転送プロトコルを使用しているため、MIDI標準プロトコルでは不可能な自動統合や高度な操作が可能ですが、ほとんどのNIコントローラはMIDIモードへ切り替えることも可能です。
注意:以下の表に含まれていないNIコントローラはMIDIモードに切り替えることはできません。
以下のような状況下では、NIコントローラをMIDIモードで使用するのが便利です:
- MIDI対応のサードパーティーアプリケーションで、NIコントローラをリモートMIDIコントローラとして使用する(例:Ableton LiveでMASCHINE MIDIテンプレートを使用する)
- 別のNIアプリケーションで、NIコントローラをMIDIコントローラとして使用する(例:REAKTORやTRAKTORでMASCHINEコントローラーをMIDIコントローラーとして使用する)
ご使用のコントローラをMIDIモードに切り替えるには、コントローラの特定のボタンを組み合わせて押す方法と、Controller Editorを起動して自動的に切り替える方法があります。MIDIモードに切り替えると、コントローラの特定のLEDが薄く光ります。また、液晶ディスプレイ搭載のコントローラ(例:MASCHINE、TRAKTOR KONTROL S4)では、MIDIイベントメッセージ(例 CC48)を表示したり、または、MIDIモードが有効であることを示すため単にON(例 TRAKTOR KONTROL S4 / S2 のループサイズディスプレイ)と表示されます。
コントローラのボタンを組み合わせて、手動でMIDIモードに切り替える
手動でNativeモードとMIDIモードを切り替えるには、コントローラの特定のボタンを組み合わせて押す必要があります。以下はNIコントローラ各機種とボタンの組み合わせの一覧表です。
ブランド | コントローラ機種名 | MIDIモードスイッチ |
---|---|---|
KOMPLETE | KOMPLETE KONTROL S-Series MK2 | SHIFT + MIDI / PLUG-IN |
KOMPLETE KONTROL S-Series MK1 * | SHIFT + INSTANCE | |
KOMPLETE KONTROL A-Series | SHIFT + MIDI / PLUG-IN | |
KOMPLETE KONTROL M32 | SHIFT + MIDI / PLUG-IN | |
MASCHINE | MASCHINE MK1 | SHIFT + CONTROL |
MASCHINE MK2 | SHIFT + CONTROL | |
MASCHINE MK3 | SHIFT + CHANNEL (MIDI) | |
MASCHINE MIKRO | SHIFT + F1 | |
MASCHINE MIKRO MK2 | SHIFT + F1 | |
MASCHINE MIKRO MK3 | SHIFT + Projectボタン | |
MASCHINE STUDIO | SHIFT + CHANNEL | |
MASCHINE JAM | SHIFT + ヘッドフォンボタン (MIDI) | |
MASCHINE+ ** | SHIFT + CHANNEL (MIDI) | |
TRAKTOR | TRAKTOR KONTROL X1 MK1 | SHIFT + HOTCUE |
TRAKTOR KONTROL X1 MK2 | SHIFT + 左/右両方のloadボタン (矢印ボタン) | |
TRAKTOR KONTROL S2 MK1 | SHIFT (左) + SHIFT (右) | |
TRAKTOR KONTROL S2 MK2 | SHIFT (左) + SHIFT (右) | |
TRAKTOR KONTROL S2 MK3 *** | FLX (左)を押しながらデバイスを接続 (取り外してMIDIモードオフ) | |
TRAKTOR KONTROL S3 *** |
FLX (左)を押しながらデバイスを接続 (取り外してMIDIモードオフ) |
|
TRAKTOR KONTROL S4 MK1 | SHIFT (左または右デッキ) + BROWSE (虫眼鏡ボタン) | |
TRAKTOR KONTROL S4 MK2 | SHIFT (左または右デッキ) + PREVIEW (ヘッドホンボタン) | |
TRAKTOR KONTROL S5 | SHIFT (左または右デッキ) + Browseエンコーダー隣にある「Back」ボタン (右デッキ) | |
TRAKTOR KONTROL S8 | SHIFT (左または右デッキ) + BACK (右デッキ) | |
TRAKTOR KONTROL D2 | SHIFT + BACK | |
TRAKTOR KONTROL F1 | SHIFT + BROWSE | |
TRAKTOR KONTROL Z1 | MODE + 左/右両方のcueボタン (AとB) | |
TRAKTOR KONTROL Z2 | SHIFT + SETTINGS (歯車ボタン) | |
KORE | KORE 1 | VIEW、次に CONTROL |
KORE 2 | F1、次に CONTROL | |
GUITAR RIG | RIG KONTROL 3 | 自動切り替えのみ (次のセクション参照) |
* KOMPLETE KONTROL MK1をスタンドアロンで使用する場合は、INSTANCEを押した後、Browseノブを回し、コンピュータ画面で「Switch to MIDI mode」を選択してください。Nativeモードに戻すには、SHIFT+ INSTANCEを押してください。
** MASCHINE+ハードウェアはコントローラモードである必要があります。コントローラモードに切り替える方法については、こちらの記事をご参照ください。
*** コントローラに最新のファームウェアをインストールする必要があります。ファームウェアのアップデート方法については、こちらをご参照ください。
Controller Editorを起動して自動的にMIDIモードに切り替える
注意:Controller Editor 1.8.0以降では、旧モデルのNative InstrumentsハードウェアデバイスはサポートされないためController Editorに表示されません。これらのデバイスに対応した旧バージョンのController Editorにダウングレードする方法につきましては、こちらの記事をご参照ください。
注意:以下のワークフローは、TRAKTOR KONTROL S2 MK3とS3には適用されません。
Controller Editorを起動すると、ご使用のコントローラは自動的にMIDIモードに切り替わります。Controller Editorは以下の場所から起動することができます:
- OS X: Macintosh HD > アプリケーション > Native Instruments > Controller Editor > "Controller Editor.app"
- Win: C: > Program Files > Native Instruments > Controller Editor > "Controller Editor. exe".
注意:MIDIモードへの自動切り替えを有効にするには、コントローラが通信しているNIアプリケーションを終了する必要があります。
これで、コントローラのLED/液晶ディスプレイはMIDIモードが有効になっていることを示し(詳しくは前述)、Controller Editorアプリケーションには、そのコントローラの機種名とレイアウトが表示され、機種名の隣にあるConnectボタンがオレンジ色で強調表示されます。
注意:コントローラ専用のNIソフトウェアの実行中にController Editorを起動しても、コントローラはNativeモードのままとなります。手動でMIDIモードに切り替えたい場合は、Connectボタンをクリックしてください。
Controller Editorを使用することで、NIコントローラのすべてのMIDIアサインをカスタマイズすることができます。サードパーティー製アプリケーションやハードウェアMIDIデバイスをリモートコントロールするために、ご使用のコントローラ用のMIDIテンプレートを作成することも可能です。ボタン/フェーダー/エンコーダを押す/回すと、ソフトウェア上にコントローラのMIDI情報を表示することができます。下図の例では、TRAKTOR KONTROL X1 MK2左上のノブを回した際に、ソフトウェア上の対応するボタンがMIDIイベントメッセージ(CC0)に反応する様子を表しています。オリジナルテンプレートを作成する方法に関する詳細は、Controller Editorのマニュアルをご参照ください。