ホストアプリケーションでREAKTORプラグインを使用する際、ノブやコントロールを調整することで加えられた変更は、ホストシーケンサーのプロジェクトに保存されます。 しかし、Editモードを使用してREAKTORアンサンブル自体に変更を加えた場合(新規スナップショットの追加、ストラクチャーやプロパティの変更など)、これらの変更はホストシーケンサーのプロジェクトには自動的に保存されません。この場合、ホストシーケンサーのプロジェクトだけでなく、REAKTORアンサンブルファイルのローカルコピーを保存し、管理する必要があります。 REAKTOR 6では、編集したアンサンブルを保存する2つの方法を提供しています:
- 編集したアンサンブルを手動で保存する。これはホストシーケンサーのセッション中に、アンサンブルの特定の状態を保存することを可能にします。
- 編集したアンサンブルを自動で保存する。この方法を使用する場合、ホストシーケンサーのプロジェクトを保存する毎にローカルコピーも自動的に保存されます。
編集したアンサンブルを手動で保存する
最初の方法では、REAKTORにロードしたアンサンブルのローカルコピーを作成することができます。この方法では、ホストシーケンサーのプロジェクトを保存することと関係なくアンサンブルの状態を保存することができます。アンサンブルを保存するには2つの方法があります。最初に、ファクトリーライブラリアンサンブルを保存する方法を、次に、ユーザーアンサンブルを保存する方法をご案内します。
ファクトリーライブラリアンサンブルを手動で保存する
ファクトリーアンサンブルファイルは、オリジナルのアンサンブルファイルが変更されないように書き込み保護されているため、ファクトリーライブラリアンサンブルを手動で保存する際、REAKTORはアンサンブルファイルのローカルコピーを作成するよう促します。
- ファクトリーライブラリからアンサンブルをロードします。下図の例では、ブラウザのPlayerセクションからRazor.rkplyファイルをダブルクリックしてRAZORをロードしています。
- ツールバーのEDITボタンを押してエディットモードに入ります。
- ブレッドクラムにあるRazor Ensembleを選択して、ストラクチャー表示に切り替えます。
- アンサンブルのストラクチャーに変更を加えます。 この例では下図のように、単に左右の出力ケーブルを入れ替えるだけの最小限の変更を行います。
- 一度変更が加えられると、ツールバーのSave Ensembleボタンが赤く点灯し、アンサンブルを手動で保存しないと加えられた変更が失われることを示します。ツールバーのSave Ensembleボタンをクリックしてください。
- プロジェクト内で初めてSave Ensembleボタンを押した場合、Save Ensemble Asダイヤログが表示されますので、保存先を選んでアンサンブルのローカルコピーに名前を付けて、Saveをクリックします。
アンサンブルのローカルコピーが保存され、Save Ensembleボタンがグレイアウトし変更が保存されたことを示します。次回、Save Ensembleボタンが赤く点灯した場合は、ボタンを押すだけで先ほど作成したローカルコピーに変更が保存されます。この場合、Save Ensemble Asダイヤログは再度表示されずに、ローカルコピーが上書きされます。
編集したユーザーアンサンブルを手動で保存する
ユーザーアンサンブルファイルは書き込み保護されていないため、オリジナルのユーザーアンサンブルを変更したくない場合は、ユーザーアンサンブルのローカルコピーを作成する必要があります。
- REAKTORブラウザからユーザーアンサンブルをロードします。ここでは、ブラウザのFilesセクションからLe_Numero_Zero.ensファイルをダブルクリックしてLe Numero Zeroをロードしています。
注意:Le Numero Zeroユーザーアンサンブルやその他多くのユーザーアンサンブルは、弊社ウェブサイトのReaktor User Libraryで見つけることが可能です。
- ツールバーのEDITボタンを押してエディットモードに入ります。
- ブレッドクラムにあるLe Numero Zeroを選択して、ストラクチャー表示に切り替えます。
- アンサンブルに変更を加えます。 この例では下図のように、単に左右の出力ケーブルを入れ替えただけの最小限の変更を行います。
- ツールバーのSave Ensembleボタンが赤く点灯し、ホストシーケンサーのプロジェクトを閉じる前にアンサンブルを手動で保存しないと、加えられた変更が失われることを示します。ここでSave Ensembleボタンを押した場合、REAKTORにロードされたオリジナルのユーザーアンサンブルが上書きされます。オリジナルファイルのアンサンブルの状態を保持したい場合はユーザーライブラリのローカルコピーを作成する必要がありますので、REAKTORの内部メニューからFile > Save Ensemble As…を選択します。
- Save Ensemble Asダイヤログで、保存先を選んでユーザーアンサンブルのローカルコピーに名前を付けて、Saveをクリックします。
これでユーザーアンサンブルのローカルコピーが作成されました。このアンサンブルファイルはホストシーケンサーのプロジェクトと共にロードされます。ユーザーアンサンブルに変更を加えるとSave Ensembleボタンが赤く点灯しますので、ボタンを押して手動でユーザーアンサンブルを保存してください。
編集したアンサンブルを自動的に保存する
アンサンブルに加えた変更を保存するもう一つの方法は、ホストとの自動保存を有効にすることです。 ここでもまたアンサンブルのローカルコピーを作成しますが、ご使用ホストシーケンサーのプロジェクトを保存する際、アンサンブルも自動的に保存されます。この方法ではホストシーケンサーのプロジェクトが正しく保存されている限り、アンサンブルの保存状態を常に追跡する必要がないため、より便利なものです。
- ブラウザからREAKTORアンサンブルをロードして上述の方法でエディットモードに入ります。
- ツールバーにあるEnable Automatic Saving with Hostボタンをクリックします。
- Choose Location for Saving with Hostダイヤログで、保存先を選んでアンサンブルのローカルコピーに名前を付けて、Saveをクリックします。
Enable Automatic Saving with Hostボタンが点灯し、アンサンブルの自動保存が有効になっている状態を示します。 アンサンブルのローカルコピーはホストシーケンサーのプロジェクトを保存する毎に保存され、次回プロジェクトを開いた際、自動的にロードされます。強調表示されたEnable Automatic Saving with Hostボタンをクリックすることで自動保存を無効にすることもできます。これで自動保存がリセットされ、ボタンを再度クリックすることで自動保存を有効にすることができます。 ホスト機能で自動保存を再度有効にした場合、アンサンブルのローカルコピーを作成する必要がありますので、ご注意ください。
重要事項:自動保存モードでは、Save Ensembleボタンがグレイに強調表示されます。 これはホストプロジェクトを保存するのとは関係なく、編集したアンサンブルの現在の状態を手動で保存することを可能にするものですが、この際自動保存モードから手動保存モードに切り替わってしまうため、ホストシーケンサーのセッションを保存する毎にアンサンブルを自動保存したい場合は、自動保存モードを再度有効にする必要があります。