この記事では、OBSを介してYouTube LiveやTwitchでTRAKTORを使用したDJセットをストリーミングする方法について解説します。
注意:これらのストリーミングサービスの詳細について、YouTube Liveはこちら、Twitchはこちらをクリックしてください。また、コンピュータからTwitchにストリーミングするために、OBS(Open Broadcaster Software)と呼ばれるサードパーティ製アプリケーションを使用することをお勧めします。これはYouTube Liveでも使用できますが、必須ではありません。OBSの使用方法の詳細については、こちらをクリックしてください。
オーディオをストリーミングするための主な方法は3つあります。下図はそれぞれのセットアップの長所と短所を示しており、次に設定手順が続きます:
ここでは、3つのセットアップの手順を解説します:
セットアップA:コントローラー/ミキサーから、二つ目のオーディオインターフェイスへオーディオをルーティングする
この方法はおそらく最も簡単ですが、必ずしもすべての人が使用できる設定ではないかもしれません。ご使用ミキサーやDJコントローラーの他に、別のオーディオインターフェイスをお持ちの場合は、以下の手順に従ってください:
- 通常どおりDJコントローラーまたはDJミキサーをPCに接続し、TRAKTOR PRO(またはTRAKTOR DJ)を起動します。曲を再生して簡単なサウンドチェックを行い、オーディオが問題なくメイン出力とヘッドフォン出力から再生されることを確認します。問題が発生した場合は、Traktor&DJヘルプをご参照ください。
- ミキサーまたはコントローラーの出力を二つ目のオーディオインターフェイスのInputに接続します。この例では、TRAKTOR KONTROL S2 MK3のRCA出力をKOMPLETE AUDIO 6 MK2のIn 3とIn 4にルーティングしています。左(L)出力はIn 3に、右(R)出力はIn 4に接続します。スピーカーの接続形態によっては、TRS 1/8"からデュアルモノ1/4"ケーブルを使用して、1/8 "ジャックをS2 MK3に、1/4"ジャックをIn 3およびIn 4に接続することもできます。
注意:Komplete Audio 6のIn 1とIn 2を使用する場合は、オーディオインターフェイスのInputがLINEに設定されていることを確認し、両方のGAINノブを均等に調整して、完全なステレオバランスと歪みを避けるのに十分な低さの音量を確保してください。
- OBS Projectウェブサイトから無償のストリーミングアプリOBS Studioをダウンロードしてインストールします。
- OBSを起動し、メイン画面下部にあるSourcesエリアで[+]アイコンをクリックし、Audio Input Captureを選択します。
- 開いてきたウィンドウでCreate Newを選択し、使用するオーディオインターフェースに倣ってデバイスに名前を付けます。ここでは、KOMPLETE AUDIO 6 MK2の名前をKA6MK2としています。
- Make source visibleの横のボックスをクリックし、OKをクリックして設定を保存します。
- 開いてくるウィンドウで、ご使用のオーディオインターフェイスをDeviceとして選択します。この例では、Komplete Audio 6 MK2を選択しています:
- OBSのメーターがTRAKTORで再生中のサウンドに反応しているかご確認ください。OBSをYouTube LiveまたはTwitchアカウントに接続すると、パフォーマンスのストリーミングを開始する準備が整います。OBSのセットアップとトラブルシューティングに関する詳細詳は、こちらのOBSウェブサイトをご参照ください。
セットアップB:1つのオーディオインターフェイスで予備のLINE入力を介してオーディオをルーティングする
未使用のステレオ入力が一つ、もしくは未使用のモノラル入力が二つあるオーディオインターフェースをお持ちの場合は、以下の方法でソフトウェアからのオーディオをストリーミングできます:
- 通常どおりDJコントローラーまたはDJミキサーをPCに接続し、TRAKTOR PRO(またはTRAKTOR DJ)を起動します。曲を再生して簡単なサウンドチェックを行い、オーディオが問題なくメイン出力とヘッドフォン出力から再生されることを確認します。問題が発生した場合は、Traktor&DJヘルプをご参照ください。
- RCAケーブルを使用して、S4 MK3の背面にあるMain OutのLeftとRightをLine In D LeftとRightに接続します。
- OBS Projectウェブサイトから無償のストリーミングアプリOBS Studioをダウンロードしてインストールします。
- OBSを起動し、メイン画面下部にあるSourcesエリアで[+]アイコンをクリックし、Audio Input Captureを選択します。
- 開いてきたウィンドウでCreate Newを選択し、使用するオーディオインターフェースに倣ってデバイスに名前を付けます。ここでは、S4 MK3の名前をS4MK3としています。
- Make source visibleの横のボックスをクリックし、OKをクリックして設定を保存します。
- 開いてくるウィンドウで、Traktor Kontrol S4 MK3をDeviceとして選択します。
- OBSのメーターがTRAKTORで再生中のサウンドに反応しているかご確認ください。OBSをYouTube LiveまたはTwitchアカウントに接続すると、パフォーマンスのストリーミングを開始する準備が整います。OBSのセットアップとトラブルシューティングに関する詳細詳は、こちらのOBSウェブサイトをご参照ください。
セットアップC:仮想オーディオケーブルを介して内部でオーディオをルーティングする(Macのみ)
追加のオーディオインターフェースがない場合、またはDJコントローラーに予備の入力がない場合は、以下の手順に従ってください:
1. Soundflowerのインストール
- こちらからSoundflowerインストーラーをダウンロードしてください:https://soundflower.en.softonic.com/mac/download
- ダウンロードしたファイルSoundflower-2-0b2.dmgを解凍します。パッケージには、インストーラー、手順書、およびアンインストーラーが含まれております。
- パッケージに含まれているSoundflower.pkgをダブルクリックします。
- Soundflowerの開発元が未確認であるという警告メッセージが即座に表示されます。OKをクリックしてください:
- Macのシステム環境設定からセキュリティとプライバシーを開きます。ここではSoundflower.pkgのインストールがブロックされたことがブロックされていることが確認できます。許可をクリックしてください:
- インストールが再開されます。指示に従ってmacOSのパスワードを入力してください。
- インストール完了後、コンピュータを再起動します。
アプリケーション > ユーティリティからAudio MIDI設定を起動すると、左側のサイドバーに2つの新しい項目Soundflower(2ch)とSoundflower(64ch)が表示されます:
ここでの目的は、Soundflower(2ch)です。アプリケーションからこの仮想出力に送信されたオーディオは、他のオーディオアプリケーションでSoundflower(2ch)inputsとして使用できます。これは、アプリケーション間の仮想オーディオケーブルのようなものです。
2. 新規機器セットの作成
TRAKTORは一つのオーディオデバイスにしかオーディオを出力できないため、DJオーディオインターフェースと仮想オーディオケーブルをまとめ、すべての入出力を備えた新しい単一のオーディオインターフェースとして「集約」する必要があります。
- アプリケーション > ユーティリティからAudio MIDI設定を起動し、ウィンドウ > オーディオ装置を表示をクリックします。
- オーディオ装置ウインドウが表示されますので、左下の(+)ボタンをクリックし、機器セットを作成をクリックします。
- 使用列の小さなボックスをチェックして、S2/S4 MK3とSoundflower(2ch)を選択してください。TRAKTOR KONTROLデバイスをお持ちでない場合は、MacBook Proスピーカーまたは外部ヘッドフォンを選択するだけです。後者のオプションは、コンピュータに接続されている場合にのみ表示されます。
ここでは機器セットの名前をダブルクリックして、このマルチ出力デバイスにS4 + SFという名前を付けています。
3. TRAKTOR PROのセットアップ
- TRAKTOR PRO 3のPreferencesを開きます。
- Audio Setupタブで、Audio DeviceとしてS4 + SFを選択します。また、ウェブカメラまたはCGIからのビデオフィードであるかどうかに関係なく、OBSでビジュアルを同期するには、Sample Rateを48000に設定することをお勧めします。
- Output Routingタブを開き、作成した出力デバイスをOutput Recordとして選択します。ここではS2 / S4 + SFを選択しています。Output Recordは、同じコンピュータ上で実行されているストリーミングアプリにオーディオを提供するために使用するものとなります。Output Routingは下図のようになります:
- Mix RecorderではSourceをInternalに設定して、Output Recordに提供される信号が内部録音信号となっていることを確認します。
- OBS Projectウェブサイトから無償のストリーミングアプリOBS Studioをダウンロードしてインストールします。
- OBSを起動し、メイン画面下部にあるSourcesエリアで + アイコンをクリックし、Audio Input Captureを選択します。
- 開いてくるウィンドウでCreate newを選択し、入力ソースに名前を付けます。この例では、Soundflowerという名前を付けています。Make source visibleにチェックを入れ、OKをクリックします。
- DeviceドロップダウンメニューではSoundflower (2ch) を選択してOKを押します。
- OBSをYouTube LiveまたはTwitchアカウントに接続すると、パフォーマンスのストリーミングを開始する準備が整います。歪まないレベルまでOBSのボリュームフェーダーを下げ、コンピュータのミュート解除ボタンが押されているかご確認ください。